仕事や家事で疲れたとき、元気をチャージしてくれるチョコレート。
マヤ・アステカの時代から、カカオは不思議なパワーを持つ特別な食べ物だとみなされてきました。
近年、その成分や効果は次々と解明され、注目を集めています。
カカオポリフェノールとテオブロミン
健康に役立つと注目されているのは、チョコレートやココアに含まれているカカオポリフェノールとテオブロミン。
植物が紫外線から身を守るために作り出すポリフェノールは、カカオにもたっぷり。
「カカオポリフェノール」と呼ばれているのは、詳しくはフラボノイド系フラバノール類のエピカテキン、カテキンとプロシアニジン(タンニンの一種)などの成分です。
また、カカオの学名であるテオブロマを由来に持つ成分「テオブロミン」は、カフェインの仲間(アルカロイドの一種)ですが、カフェインよりも刺激が少なく、穏やかで長く効果が続くのが特徴です。
1若々しさ アンチエイジング
ポリフェノールは、老化、がん、シワ、しみ、生活習慣病などの原因となる活性酸素の働きを制御する”抗酸化物質”です。紫外線による肌のダメージを防ぐ効果や、シワやたるみを改善するなど、肌の健康も期待できます。
2頭がすっきり リラックスと集中力
幸せホルモンとして知られるセロトニンの分泌を助けます。ストレスを和らげ、受けたダメージから回復させる効果があることがわかっています。
また、認知機能低下の原因物質の蓄積を防ぐ効果があるため、記憶力や集中力がアップ!コーヒーに比べて効き目はゆっくりと穏やかなので、落ち着いた気分と頭のすっきりした状態が続きます。
3元気な身体 血流と血圧、体の回復
心臓や血管を保護し、LDL−コレステロール(悪玉コレステロール)を減らし、動脈硬化症を防ぎます。血流がよくなるので、血圧の改善に役立ちます。
また、疲労を軽減し、筋肉の回復を促す効果があります。研究によれば、毎日ココアを摂取することで重症患者のケガや手術後の傷の直りが早くなることも確認されています。
4その他いろいろ
カカオポリフェノールは、様々な疾患に対しても効果が期待されています。
例えば、胃炎や胃潰瘍、胃がんなどの原因のピロリ菌に対する殺菌効果や、頭痛、発熱、関節痛、口内炎などのウイルスによる炎症を抑える効果、気道の炎症による咳にも効果などなど、書ききれないほど。
また、過剰な免疫反応を抑え、炎症を抑える働きがあるためアレルギー症状の緩和や、特定のがんの発生を抑え、がん化した細胞の増殖を抑える可能性も示唆されています。
健康を意識してチョコレートを選ぶなら?
これらのカカオポリフェノールやテオブロミンが含まれているのはカカオの固形分です。
健康を意識して選ぶのなら、カカオ70%以上のハイカカオチョコレートで、原材料にカカオ豆、カカオマス、ココアパウダー等の割合の多いものがおすすめです。
ミルクチョコレートやホワイトチョコレートにはあまり含まれないため、ぜひダークチョコレートを選んでください。
また、糖分やカロリーも含まれていることもお忘れなく!
チョコレートを毎日の習慣にしよう!
これらのカカオの成分は、長くても1日程度で体内から排出されてしまいます。
だから、ぜひ毎日の習慣にしましょう。毎日10gでも効果が期待できます。
少量ではあるもののカフェインも含まれているので、食べるタイミングは朝や日中がおすすめです。
さらに、せっかく毎日食べるなら、薬のように苦くて食べづらいチョコレートをがんばって食べるのはもったいない!と、私は思ってしまいます。
そこで、お試しいただきたいのが、毎朝チョコっとのテイスティングです。
カカオ70%程度のシンプルな材料で作られたチョコレートを2種類ほど用意し、テイスティング感覚で違いを探して楽しむ方法です。個性豊かなチョコレートを静かに食べ比べする時間は、それだけでも癒しの時間になりますよ♪
参考文献
- チョコレート カカオの知識と製造技術 StephanT. Beckett (著), 古谷野 哲夫 (翻訳)
- 日本チョコレート・ココア協会 HP
- 明治 高カカオチョコレートで疲れにくい「脳の省エネライフ」
- 明治ハローチョコレート HP